内部告発 サラリーマンのごみ箱メールマガジン 編集後記  

2005年08月10日

経済産業省 裏金

公務員としてのモラルはどうなっているのか。経済産業省で次々と明るみに出る裏金や情報漏えいなどの不祥事には、怒りを通り越してあきれてしまう。

 同省の官房企画室をめぐる裏金問題は、外部委員会の調査が進むにつれて、組織的に裏金の捻出(ねんしゅつ)や流用が行われていた疑いが強まっている。徹底した調査でうみを出し切るよう強く求めたい。

 官房企画室が、外郭団体の財団法人・産業研究所の調査研究事業に絡んで二千九百万円の裏金を捻出していたことが発覚したのは今年の六月である。このうち二千四百万円を前室長(諭旨免職)がカネボウ株などの取引に流用し、二百万円の利益を得ていた。

 前室長は流用した資金と株取引の利益を返却しているが、それで済まされる問題ではない。株取引をしていたのは昨年四月ごろで、産業再生機構がカネボウへの支援を決めた時期である。

 経産省の杉山秀二事務次官は、前室長が企業や産業界を直接担当する役職ではなかったことを理由にインサイダー取引ではないとしているが、官房企画室は組織の中枢だけに疑念はぬぐえない。

 この問題以前にも、千五百万円の裏金が歴代三人の室長名義の口座に移された上、引き出されていたことも分かった。使途は不明とされるが、幹部の接待や身内の飲食に使われたとの指摘がある。究明を急ぐべきだ。

 裏金問題は官房企画室だけにとどまらない。官房会計課と米州課が国連児童基金(ユニセフ)からの委託管理費などを流用し、五千万円以上の裏金をプールしていたことが判明している。

 国や地方自治体が借金漬けで苦しんでいるときに、こうした不正が続々と出てくることに唖然(あぜん)とさせられる。

 官房企画室の裏金は一九八八年ごろから引き継がれてきた。その背景には、天下り先にもなっている外郭団体とのなれ合いや、前任者の仕事ぶりを無批判に引き継いできた事なかれ主義があるのではないか。こうした姿勢を早急に改めなければならない。

 裏金問題の発覚後、中川昭一経産相への報告を二週間も怠った事務方の対応にも疑問が残る。事実関係の調査は外部調査委員会に委ねられているが、腐敗の実態を解明し、速やかに公表するにはトップの指導力が欠かせない。

 裏金問題以外にも、株のインサイダー取引をした元係長が証券取引法違反罪で六月に在宅起訴された。商務情報政策局の幹部は、産業再生機構による通信ケーブルメーカーの支援決定直前に支援計画を大株主に漏らしていたとされる。

 産業政策の要を担う経産省には企業の命運を左右する情報が集まる。ずさんな情報管理はもってのほかだ。一連の不祥事は経産省が内部に構造的な欠陥を抱えていることを示している。

 中川経産相は、職員の株取引を一年間原則として自粛させたほか、職員の不正を調べる監察官制度を新設した。いずれも異例の措置である。再発防止と信頼回復に全力を挙げる必要がある。

 公務員の裏金問題は、外務省や警察、労働局などでも相次いで発覚し、モラルの低下が浮き彫りになった。「役所とカネ」をめぐる不祥事も後を絶たないのが実情だ。他の官庁や地方自治体も、疑惑を招くような実態がないかどうか総点検してほしい。
posted by リーマン at 00:03| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 賃金(給与) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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